今波 燈
いまなみ あかり
私ね、御調が思ってるより、きっと、ずっと我が儘だよ。
――全部欲しいの。御調のことを責められない位。
(Epilogue:No.178)
誕生日:5月13日
- 燈ちゃんにはもうなんと言ったらいいのか……PLとしてははちゃめちゃに楽しませていただいたのですが、如何せん御調久遠というキャラクターが曲者もいいところで燈ちゃんと燈ちゃんPL様には大っっっっ変ご迷惑をお掛けしたことと思います(主に4thと5thで……)(あとエピローグも)申し訳ございませんでした!!!燈ちゃんは良くも悪くもサンプルロールの段階から普通の女の子といった印象で、非日常の象徴たる呪術師と出会った時にどうなるのかな~~と個人的に気になった女の子でした。女の子のなかでは年齢的に一番のお姉さんということで落ち着きもあるなか、しかし身長は女の子のなかで二番目に小さいというところも燈ちゃんの推しポイントだと個人的に思っております!!!御調が男性陣のなかで一番の長身なので身長差もやっばいんですよね……といった御調を絡めたお話はペア語りのほうで存分にさせていただくつもりですが、身長差デモで差を確認してはぴゃ~~っとなりました。それにも関わらずお胸周りの発育がいいそうで抱き心地はめちゃくちゃよさそうですよね……今波燈、推すしかない。またこちらからで申し訳ないのですが、4thと5thはPLの情緒がめちゃくちゃになってしまったために抜き出しが中々出来なくてすみません……見返すと今でも心臓にくるものがあるんだ……(胸を抑える)ですがラブコール、抜き出しともに愛は籠めておりますので受け取ってくれ~~~!!
アイコンもま~~~想像通り、いえ想像以上に愛らしくって公開された瞬間は椅子からひっくり返ったものです。御調PL、なにを隠そう女の子は黒髪ロング一択!!!と言い切るほど黒髪の女の子が大好きなんですよ~~!!艶やかさもあり清楚さもある、ペアとしての贔屓を除いても燈ちゃんが理想の女の子過ぎてこれはも~~~惚れるっきゃないだろって心境でした。事実PLは燈ちゃんにデレッデレだったんですけど御調久遠という男がいましてね……(遠い目)
燈ちゃん大好き!!!愛してる!!!!と全力で語りたい気持ちもありつつ、しかし本編での活動を踏まえるなら愛語りよりも謝罪の気持ちが先に出てきてしまって、お陰ですごく落ち着いて語れています。終始振り回してしまったなあ、と振り返っては申し訳ないなとやはり思ってしまうんですけれど、燈ちゃんの想いは御調に伝わらずともPLにはロールでしっかりばっちり伝わっていただけ、キャラクターとPLの懐く燈ちゃんへの気持ちの温度差に本気で頭を抱えたものでした。ほんっとに~~~5thの燈ちゃんはこれでもか!!と気持ちを伝えてくださって、ここまで言ってくれる女の子そうはいないぞ~~~!!?と御調の胸倉をつかんでやりたくなりました。最初は微妙?に離れていた距離感が、言い合いを重ねるごとに徐々に縮まってゆくような関係性がとても好きで、最後には我慢せずぜ~~んぶ心を打ち明けてくださったのも本当にうれしかったです。そしてなによりエピローグが……(涙)(涙)想い人が生死不明って一番つらいシチュエーションだと思うんですけどって仕向けた張本人が言うのもあれなんですが、燈ちゃんの想いの強さと健気さに胸がギュッッッとさせられました……今すぐ抱き締めて差し上げたい……(泣)燈ちゃんという魅力的な女の子をペアにいただき、本当にしあわせものでございました。どうかこれからも、いつまでも愛させてくださいね。改めまして、本当にありがとうございました!! - 儚げで可憐なイメージなのに、御調先輩の手綱を握る燈ちゃん!!かわいいな……かわいくてすごい女の子だな……とおふたりのやり取りを拝見しておりました。ずっと「御調」だった呼び方が、最後の最後で「久遠」になっているのも、本当に燈ちゃんはかわいいしこのペアは尊いな……と拝むばかりです。
- ……転ばすの?(随分と間の抜けた問いだった。その刃も黒衣の様相も見覚えのないものばかりでおそろしい筈なのに、むすめの眸子には混乱だけが浮かんでいる。思っていたよりも平和的な忠告に呆気に取られたかのような顔ばせで瞬きを増やし、恨み言を連ねる彼の姿を見つめることになったのも自然なものだろう。 (No.5)
- ちょっ、と!(待って、と続く筈だった言葉を呑み込む。助けて貰った癖、感謝も返事もしない無礼を棚におき、伸びた手も何事も無かったかのように引っ込ませて「……ゆっくり歩いてくれる?」と不遜な申し出だけを口にした。嘘でも立てないとは言えず、床についた手に力を込めて立ち上がっては覚束無い足取りで彼の方へと足を進めよう。) (No.5)
- ……なんで、今。(ぽつりと零れ落ちた疑問は、迷い子の拙さで。揺らぐ声音の頼りなさと言ったら無かった。) (No.7)
- でも、……良い、分かった。気が変わられても困るし。……私も、ミツギと、出るから。(出たいでは無く、出る。分からぬからと言って、この時機を逃す手も無いだろう。宣言することにだって意味は無いかもしれないが、それは極力足手纏いにならぬようにとむすめなりの決意表明だ。何時しか恐怖は薄れていて。)……それと。オマエじゃなくて、イマナミ。今波、燈。私の名前、ね。 (No.7)
- いいね。クリスマスのイメージだとブッシュドノエルだけど、今食べたいってことなら甘酸っぱいいちごがたっぷり乗ったショートケーキが良いな。 (No.11)
- 助けて貰う立場の私が言うのもなんだけど、本当にミツギ何しに来たの……。 暇は潰れた?(何とか平静を装っても、直ぐにそれが崩される。先程握り締めていた手も目頭を押さえて溜息が漏れる手伝いをするだけになるのだから、やはり調子は乱されっぱなしと言ってよいだろう。 (No.13)
- (彼が意思を支えてくれるから、躊躇いながらでも決意を語れる。彼がいてくれるから、他の誰かを気に掛けることが出来る。それに気付いたのは窓から差し込んだ星月の明かりが彼の笑みを鮮やかに照らし出したたまゆら。とくんと胸が高鳴って見惚れたことも、大きな瞬きをして見せながらも時間が止まったかのような感覚に陥ったことも一生のひみつにしよう。頬に上った熱も抱き締めた学生証も、夜の闇が隠してくれるはずだから。「――ミツギ、 ありがとう」と漏れた声音はいっとうやわらかなものだった。) (No.25)
- (拓けた空間ともなれば隠れる場所も無いが、夜空に浮かび始めた雲が仄明かりをおぼろにしてくれる。夜露に濡れた草に滑りそうになりながら駆け込んだ茂みの奥に、ちいさな空間があった。ひそやかな集まりや、かくれんぼの時によく使っていた場所だった。誰かいた形跡は無くもないけれど、既にそこに人影はない。争った形跡も無しともなれば、安堵するように足の力が抜けた。目頭を片手で押さえ、ゆっくりと長息する。)……多分、本当ならもっとちゃんと確認してまわらなくちゃいけないんだろうけど……(一つ一つ部屋を回っていくのは得策では無いし、先程の部屋で信徒の報告を待っていられるほど余裕がある訳でもない。さてどうするか。決断の時だ。)――行こう、ミツギ。 (No.27)
- う、ん、……呪術師って……(一体。こころからの呟きは夜の空気に溶けてゆく。あんなにも高く、厚かった壁がこうも容易く突破できるとは。まんまるに開かれた眸子に感嘆の息が漏れて瞬刻、我に返ったむすめは安定した捕まりどころが見付からず、彼との話し合いを求めたに違いない。)――そうだね。(希った、夢にまで見た外の世界は煌めくばかりに色とりどりのひかりで満たされている。彼の背におぶさりながら聖夜の風を切る中で、まずは冗談を返すように同意を示そう。それから、聖夜にやって来たサンタクロースが起こした奇跡に感謝して「メリークリスマス、ミツギ」とささめき、やわらかな笑みを浮かべながらそうとその肩に額を押し当てた。) (No.31)
→ここ!!突っ込んでくれて嬉しかったんですよ~~。御調にしては比較的平和な忠告だったのは相手が女の子だからなんですけど、でも考えてみれば初対面の女の子に「転ばす」っていうのも中々……(笑)でも惚けて瞬きする燈ちゃんがかわいかったのと、この遣り取りで燈ちゃんの警戒心がちょっと解けたようにも感じていたので、個人的に重要なシーンのひとつだと思ってます。
→御調が振り回してごめんね~~!!!と思いつつ。待ってと伸ばした手を何事もなかったかのように引っ込ませるシーンがまずひとつ目の萌えポイントなんですけど、PLは手を伸ばしてっっっ!!!!!と全力で燈ちゃんにうちわを振っておりました。ここで手を伸ばさず、誰にも頼らないのが燈ちゃんだってわかってるんですけどね~~このシーンを見て、燈ちゃんから手を伸ばされるような男になりたいと常々思うようになりました。そしてなにより一番の萌えポイントは「……ゆっくり歩いてくれる?」ですよ……こんなふうにお願いされて頷かない人間がいます?? これは御調もゆっくり歩くしかなかった。ひとりで立ちあがるシーンがまた燈ちゃんの頼りっきりになりたくないって意思の現れみたいでつらい……。
→短い言葉なんですけど、PLの心にグサーーッ!ときました。中学生の頃に攫われたことを思えば、ほんと燈ちゃんにとっては助けも今更なんですよね……もっと早くこれていたら燈ちゃんも青春を謳歌していられたんじゃないかって思うとやりきれない;;;; 遅くなってごめんね……(泣)
→出る。っていう表現が燈ちゃんの強い意志の現れだな~~って感じられてすごく印象に残っているのと、この名前を教えてくれる流れがめちゃくちゃ好きで。ここからお互い名字で呼び始めるんですよね~~。個人的にイマナミってすごく呼びやすくって気に入ってました。アレンジも加えやすいですしね!(※5th参照)
→わかる~~!燈ちゃんはケーキならショートケーキとかフルーツタルトあたりの女の子らしい(?)可愛いケーキが好きそうだな~~と思ってたので全力で頷いてしまった……いつか絶対燈ちゃんとケーキ美味しいお店行こう!!って思ってたんですけど、終ぞ行けずに終わってしまった(涙)
→ほんとにね!!!! 目頭抑えて溜息吐く燈ちゃん、この頃から既に御調に振り回される苦労人の鱗片が見えて、御調の傲慢に振り回してしまってすまんな……ってPLは早くも合掌しておりました。いや本当にすまんかった……(ひれ伏す)
→ここの燈ちゃんの笑顔、きっと百合の花のように美しく、月光のようにやわらかく、天使のように可愛らしい笑顔なんだろうなぁ……。と情景を思い浮かべては恍惚といたしておりました。心の機微を繊細に描く、PL様のロール表現に惚れ惚れいたします。
→少し前にも他の子どもたちのお話をしたんですけど、自分が安全地帯(御調の傍)に居るからこそ他の子どもたちの行く末が気になる。積極的に助ける意思はないけれど、それでも見てみぬ振りは出来ない、燈ちゃんのそういう人間臭い一面がとても好きでした。なのでここのワンシーンは流血描写がなかったことにホッと胸を撫で下ろし、改めて出て行く決意をした燈ちゃんの背をおしてあげたくなったものです。ここの「行こう」はきっと今までで一番力強い言葉だったんじゃないかな~って思っています。
→高い壁って聞いていたので跳躍するのは流石に無理がありそうかな~~~と思い、そうだ御調は肉弾戦特化だから壊すくらい出来そうじゃないか!!?と言う結論に至り、盛大に壁に穴を開けさせていただきました!! 呆気に取られた反応と呟きには全力で頷きつつ、でも呪術師ってこんなんばっかりなんだよな~と本編をチラチラ見たりして。サンタクロースにしてはかなり横暴だったと思うんですけど、この出逢いが燈ちゃんにとってのプレゼントになったならこれほど嬉しいものはないな~と思うのです。
- ……御調? ちょ、ちょっと待って!(慌てて髪を手櫛で撫でつけてから扉の外へ顔を覗かせる。彼の顔を見ての第一声は「……ありがとう?」と言う感謝。色々な意味で意外なようなそうでもないような。ギリギリ言葉を呑み込んだせいで告げた感謝が疑問形となってしまったのはご容赦願いたいところ、着の身着のままXを飛び出して来ただけに大した防寒対策もなく、薄手のワンピースにカーディガンのみの服装でこわごわと廊下へ出て。) (No.33)
- じゃあ、……とりあえず、服と、生活用品が、欲しいんだけど。スーパーとかにでも行けばいい……? (No.33)
- ……だ、だって!そこが一番安く色々手に入るでしょ?ドラッグストアとかも考えたけど、服を買うことを考えたらそっちより良いかと思ったし……(つまるところ、色気はまったくない。我慢しきれぬ羞恥が胸中を支配して耳に熱をのぼらせたなら、不貞腐れたような反論と共に飛び出しそうな手を我慢する代わりにとにかく沈黙した。それでも聞こえた溜息にはおずおずと視線を上げて「あるにはあるけど……」とそこそこに返答。そこで漸く理解が追い付いたのか大きく瞬いて期待を孕んだ視線を彼に向ける。) (No.35)
- (眦下げて、やわらに笑みを深めて見せる。穏やかな声音を装うのに労苦は必要ない。揶揄と取ったそれには応戦する構えで、本領発揮はこれからと言ったところだろうか。何にせよ、むすめが本当に隠したかったのは見立ててくれた彼のそつのなさに対する靄である。) (No.43)
- そう、だけど……買って貰っても、着る機会がないでしょ?(つまり、外出の機会である。部屋で着るなら、季節ものにこだわることもあるまい。保護か、罠か。どちらにせよ今も気軽に外出できる立場ではないと理解しているし、外出する機会が訪れるならそれは放たれる時だと覚悟していたから。困ったように眉尻を下げてほんのり苦みを含んだ笑みを向けたなら「ならこれで」と持っていた服を籠の中へ折り畳んで入れた。とは言え、増えてゆく好みに合わせた洋服の数々を見て胸が弾まぬ筈も無い。はにかむようにきゅ、とくちびるを食んでまばたく。そこでようやく籠の中が重たくなってきていることに気が付いたのだろう、「……持つ?」と今更ながらに籠の取っ手に手を伸ばして。) (No.45)
- (ブーツのサイズは後で会計の時に交換して貰うとして、ひとまずはとコートに眸子を向ける。先程としていることは何ら遜色ないのにもかかわらず、選んでくれるひとがいる贅沢を実感して思わずこころが浮き立った。顔ばせを綻ばせて胸元を一度だけ緩く握った拳でおさえたのちには、一方のコートに手を伸ばして体にあててみせよう。)どう、似合う? (No.45)
- ……うるさい。 御調、それ結構失礼だからね!(沈黙こそが答えかと思いきや、とうとう我慢しきれなくなったのか悪口に加えて今度こそ手が伸びた。正確には肘だが。隣にいる彼の脇腹を小突くように肘を曲げて、恨めしそうな視線を向ける。数拍の間をあければ「もう」と吐息一つで眉尻を下げながら笑みを浮かべて見せられる辺り、本当に怒っている訳ではなくて分かりづらい戯れの一環なのだろうけれど。) (No.57)
- じゃあ、御調は言葉の暴力を気を付けるところからスタートしないとだめだね? (No.59)
- それよりその顔……え、選んで欲しい訳ないでしょ?!何ばかなこと言ってんの!(それから一転、おもはゆさと何とも言えぬ嫉妬めいたそれとで頬が朱に染まる。羞恥の見えぬ彼を恨めしそうに強いまなざしを向けながら「早く!お金!」と手を差し出し、彼から攫うように財布を掴んで手早く買い物を済ませに行こう。いつしか成長を見せたからだを思えば採寸のこともあって決して短時間で済ませられるものじゃなかったけれど、選びに選んでと言うよりはある意味で一番抵抗なく質も量も大切に買い求めたかもしれない。再び邂逅した頃にはとっぷり陽も暮れはじめ、夜の帳が下りようとしていただろう。) (No.65)
- 過日の買い物がむすめのためにあったならば、彼のためにある時間があったってよい。とは言え言葉であらわすのはできそうもないし、したところで一蹴されてしまえばそれでおしまいだ。クローゼットを開け逡巡した結果、服装であらわさんと決意した。つい先日購入したばかりのニットワンピにショートブーツ、チェスターコートーー危なげなく着替えを済ませたなら後は彼の来訪を待つだけ、だったのだけれど。保護対象とは言え高専の中で自由がない訳でも無し、此度はエスコートを受ける側ではないむすめが迎えに来て貰うのもどうなのだろう。となれば「以前車を回して貰ったところで待ってるって、伝えて貰えますか?」と申し出たのは必然だったのかもしれない。彼の部屋まで行けば逃げ道も狭まるし、これ以上みずからふみこまぬようにとむすめ自身に言い聞かせる意図もあった。伝えたいりぐちで壁に背を預けて、今度こそ彼の来訪を待つ。冷たい冬の空気に頬と指が冷えてゆく。はぁと白い息を吐いて指先をあたためながら、そうと澄んだあおを仰いだ。) (No.67)
- うん、今日御調と外に出るならこれかなって思って。どう、似合う?可愛い?(軽口はちょっぴり調子に乗った証左。答えが何だったにせよ「今日も先生が送ってくれるって」「何処行くかは聞いてる?」「帰りはどこかフラついて帰って来ても良いけど、迎えに来て欲しいなら連絡しろって言ってた」と今日の流れを説明してから車に乗り込んで、目的地へ向かうことにしよう。 (No.69)
- すぐ子ども扱いする。もう。 (No.75)
- ブルーベリーが特産品なの?じゃあそれと、……一個くらいはパンも買っとく?一番人気って書いてある奴で良い? あっ、今日は私お金ちゃんと貰って来たよ!(何方が会計したかについてはさておき、幾つか見繕ったのちには店外に並んだベンチの方へ向かうことにしよう。彼の隣に腰を落ち着け、袋の中に手を伸ばそうとしたところで。)あっ!それ飲んで見たかったやつ!どっちもおいしそうだけど、……ん~……文旦かなぁ。(ねだるように両手を差し出して受け取ることが叶ったらよい。次いで、所謂カレーパンをレジ袋の中から手に取ったなら半分にちぎって片方を差し出そう。)後で食べるなら全部食べるのは多いから、半分。食べさせて欲しいなら口に突っ込んであげるけど。 (No.77)
- ――。(背凭れにからだを預けた彼の姿が目に留まった。彼の事情こそ知らねども、身勝手にふるまっている身では彼に負担を掛けている今に思い至らぬ道理はない。耳をすませば小鳥のさえずりが聞こえ、陽が高くなってきたことでひなたは幾分かはあたたかいだろう。探せば見つかる距離なら、何かあっても困ることはないはずだ。たまゆらの躊躇いののち、踏み出そうとした足を戻して自販機の端へと移動し、そうとペットボトルを両手で包んでその蓋にくちびるを寄せる。両手にぬくもりが移った頃にはその蓋を開け、飲み干すまではひとときのやすらぎを彼へ捧ぐつもりだった。途中で見つかってしまうようなら「今戻ろうとしてたとこだったの」と言い訳しただろうし、そうでなければ飲み干したペットボトルを捨てて新しいものを購入してから彼の元へ戻ったことだろう。後ろにまわって彼の頬にそれをくっつけてしまう悪戯くらいは考えていたけれど。) (No.83)
- とにかく寒いからあったかいものが食べたい……スープがセットでついて来るところが良いなぁ。御調は何食べたい?(キャンディはありがたく「いる!」と受け取って温室の方へと向かおう。色味のある世界を目の当たりにして漸く「あれなんか可愛いね」「あの色好きかも」とか何とか、弾むように口数の増えたむすめの姿がお目見えすることになったはず。植物園を一周したのちは食事を済ませ、借りたスマホを頼りに近くを散策する。どうやら少し歩けば足湯などもあるようだし、もう少し足を伸ばせば神社もあるようだ。幸い天気も悪くない、彼の意見を聞きながら今しばらく彼との時間を堪能したことだろう。神社でお参りしたなら、社務所に寄ってちゃっかりおみくじを楽しんだりお守りをいただいたりしただろうから、帰路につく頃には「はい」と彼の分の神社守りを渡したに違いない。いまひとときこそ平穏の中にあるが、これからきっと危険の中で生きてゆくのだろう彼を少しでも守ってくれるように。彼の無事とさいわいを祈ったこのこころを込めて。) (No.85)
→この突如デートがはじまる日常感、いいな~~~っ!!!髪を手櫛で撫でつけながら、っていう描写が隙を見せてくれたみたいでたまらなく好きなんですよ。これだから突然のお部屋訪問がやめられないんですよね……(悪い顔)
→これ永劫に御調が弄りまくってすみませんでした…っ!!(土下座) 田舎出身PLなんでスーパーで服買うのはあるあるなので、わかる~~~!と頷いてたんですが、でも御調はバリバリの都会っ子(なお、4年前までは箱入り息子してた模様)なのでここ突っ込むよなーーって思っちゃったんですよね。
→この反応が見たくて言ったようなものなので、予想通りの反応にかわいいな~~~ってニコニコしちゃいました。胸囲の育ちがよろしい燈ちゃんに色気がないなんてそんなこと全くないと思うんですけど、燈ちゃんはプチプラの服でも工夫をこなしてお洒落に着こなしていそうなイメージがあるので全然問題ないです。ブランドに拘る御調がいけないだけで、ええ、全く問題はないのでご安心ください!!!
→ここの燈ちゃんの笑顔、めちゃくちゃ暗黒微笑って表現が似合いそう~~~~!!!ってPLは歓喜してました。応戦の構えと聞いて、これは意外と負けず嫌いなんだろうな~とそわそわしつつ。でもその原因が御調のそつなさに対する靄だったという描写に「ヴア゛ッッ」と天を仰いだのはいうまでもありません……嫉妬??嫉妬なの??? 可愛すぎるんだが……???
→そんな悲しいこと言わないでよ~~~~御調がデートに誘うから~~~;;;; 重たくなった籠に気付いて手を伸ばしてくれる燈ちゃんの優しさに更に涙腺を刺激されつつ、これは絶対デートに連れ出すぞ!!と強く意気込んだ瞬間でございました。この燈ちゃんの健気さを垣間見て、御調もこのあたりから保護を強く意識するようになったんじゃないかと思います。こんなこと言われたら外に連れ出してあげたくなるに決まってるもん……。
→燈ちゃんは男心の擽り方をよくわかっているな~~~!!こんなことされたら一緒に買い物し甲斐がありますし、また洋服選んであげたいな~~って思っちゃいます。
→こういう些細な戯れがすごい好きなんですよね……。失礼なことを言ってるので燈ちゃんにとっては笑いごとじゃないとは思うんですけど、軽口を叩きあえる気さくな関係って尊いな~~と改めて。御調と燈ちゃんのこの距離感、この日常感、少し前まで非日常に身を置いていたとは思えないほど穏やかな時間が流れている……。
→そのとおりです……(反省)
→個人的に下着見繕う時間が買い物の中で一番好きなPLですので、これ欲を言えば一緒に選びたかったんですけど~~~まあそれは恋人の特権でしたね……(涙)なので好みだけ告げておいたんですけど、燈ちゃんのこういう反応は揶揄い甲斐があってやっぱり可愛いんですよ~~~!
→前回のデートで購入した服(※御調が選んだもの)を次のデートに着てくる燈ちゃん、男心わかってる~~100点満点!!花丸あげちゃう!!めちゃくちゃ嬉しかったのと、御調を待っている燈ちゃんの姿が容易に想像出来て絶対かわいい……って思ってました。指先を吐息であたためているところを見たら、恋人だったら絶対手を取ってあたためてあげるんだけどな……恋人だったら……。
→可愛いに決まってるでしょう!!!!(机バーンッ)燈ちゃん、ここ絶対確信犯でしょ……?? 自分が可愛いってわかってて聞いてくるの、ずるいなぁ~~~。
→もう。の破壊力。かわいい。俺の燈ちゃんがこんなにかわいい……(泣)
→すっっごくデートしてる感があって、ここの件めちゃめちゃ好きなんですよねぇ……。繁華街やショッピングモールでデートするのもいいんですけど、公園デートのように素朴で距離が近い感じのデートって心があったかくなる感じがしていいな~~とほっこりしてました。パンやジュースをどれにする??って選ぶのも外で食べる醍醐味ですよね~~。
→ここですぐ声を掛けず、御調にひとりの時間をくれるのが燈ちゃんの思い遣りと優しさだよな~~と思いつつ。御調は目撃されているだなんて露とも思っていないんですけど、燈ちゃんも何事もなかったように振る舞ってくれるのがまた……気を遣わせてばっかりでごめんね……。
→植物園デートのあとを描いてくださってありがとうございます!!ひとつの場所だけで終わらず、他にもいろいろ足を伸ばせるのが街デートのいいところだよな~~ってほくほくしておりました。この神社で買ってくださった御守が本当に嬉しくて、なにかとイベントに絡ませていただきました。生まれながらの呪いも然ることながら、この時の燈ちゃんの想いがこれまでの御調を生かしていたんだと思います……。
- ……ばかだなぁ、私。分かってたことなのに。(彼は最初にした約束を、守り通そうとしてくれている。むすめの身の安全を保障して、また彼の日常に戻ろうとしているだけ。今生の別れでも無し、甘受したさいわいに感謝しこそすれ衝撃を受けるいわれもなければ彼等を責めるだけの理由はむすめには持ち合わせていない。それなのに何故、こうも制御しきれぬ複雑な感情がむすめを襲うのだろう。)……そういうことなのかな、やっぱり。 やだなぁ。 (No.87)
→頭の悪いコメントで申し訳ないんですけれど、ここの女の子たちに昇級がバレるイベントがつらくって、うわぁぁああ~~~~~!!!と終始頭を抱えておりました。御調に昇級意欲はなかったとはいえ、善意ではなく任務で守られていたって知るのはつらいですよね……御調の意思じゃないんですもんね……。とはいえこの時点で御調は自分の意思で燈ちゃんのことを保護しているつもりでいたんですけど、ま~~燈ちゃんはそうは思わないよなって……そしてここからはじまる御調と燈ちゃんのすれ違いが……つらい……(顔覆)
- (どうやら呼吸は刹那、止まる運命にあるらしい。聞き間違うことのない声が、やや乱暴に突き立てられた足から走る衝撃が、現実を知らせて信じ難いものを見たかのように双眸をまろく変化させ、身を強張らせる。次いで眉尻を下げ困った風な声音を隠すことなく、朧な視界に映し出すそのひとに掠れた声を上げた。)――、……怒りに来たの? (No.126)
- ……御調は? 御調は、怖かった?私が死ぬの。(顔ばせにあわい笑みを湛えたまま、ここに来ても尚答えを濁す。しかし、震え始めた声音では堪えるのもそろそろ限界を迎えるのだろうとも思うから、もう少しくらいはせめてと平静を装った問いを投げ掛けた。それから、ふ、と鼻腔から空気が抜けてちいさな笑いが漏れる。) (No.132)
- (泣き腫らした双眸は既に彼の方を向けられなかったけれど、しゃくり上げる息を止める術もないまま、掠れた声音でおもいを紡ぐことだけはやめない。「分かってよ、」ねえ本当に分からないのって、くちびるを食んだ。また泣き濡れた吐息がひとつ零れてゆく。)呪いなんかじゃないよ、願いじゃない。祈ったんだよ、生きて行く中で御調にしあわせを見つけてって。御調のことが、たいせつだから。――御調のことが、すきだから。 他の誰かじゃなくて、御調だからこんなにも嬉しいんだよ。(誰か知れぬひとが昔日に彼に掛けた言葉が本当にそうかは分からないけれど、重ね合わせるようにして紡いだそれははにかむような甘酸っぱさよりも切なく響く。力不足と知らされてかなしんだのも、ばかみたいに会いたくて仕方なくなったのも、このおもいが届かなくてくるしんだのも、むすめを助けに来てくれたって言ってくれた時胸があんまりにもあたたかくなって泣きたくなったのも、結局のところはぜんぶぜんぶそういうこと。) (No.138)
- ……ばか。(彼の背を撫ぜながら、消え入るような声音で呟く。助けてくれて、生きていてくれてありがとうって言いたかった筈なのに。消化できない感情の波に息を吐いては、彼の背を壁に託すのにシフトした手を添えそう。 (No.150)
- 辛いよ、そんなの決まってる。でも、御調のことを放っておけない。聴こえた声を、なかったことにしたくない。御調にも、そうして欲しくない。私は、そっちの方が辛い。 だから、待ってるよ。私に出来ることを、精一杯して。ここで待たなかったら一生後悔する。――喧嘩だって沢山するだろうし、かなしいおもいも沢山するのかもしれないけど。さみしいおもいもするのかもしれないけど。もっと言えば、御調にもさせちゃうのかもしれないけど。 でも、そうさせて欲しい。御調のことをたいせつにおもっちゃったし、すきだなって、そばにいたいなっておもっちゃったから。(そばにいてほしいし、いつかおもいにだって応えてくれたらよいとは思う。それはむすめの知らないさいわいで、他の誰かじゃなくて彼にしか託せないと、こいねがいたいと思ったことだから。彼を信じた希望だから。それこそ、憧れていたときめきの欠片そのものだから。しかし、同時にそれだけじゃなくて一緒に幸福を探せたならもっとしあわせだとも思うのだ。それが、あいだと思うから。それこそが、寄り添うと言うことなのだろうから。呪術師としての彼も、ひとりの異性としての彼も、どちらもいてこそ今の“彼”だ。これまでの彼も、今の彼も、これから先の彼も、むすめにとってたいせつな“彼”だった。揺らがない、揺らげないおもい。 (No.150)
→この、この、弱々しい感じがまた……喧嘩別れのようになってしまっただけ、気まずいですよねえ……。イクスも悲惨な状態でしたし、相当まいっているんだろうなとひしひしと伝わってきて、出来ることなら抱き締めて差し上げたかった……。
→怖かったに決まっているでしょう!!!!(涙) 御調は燈ちゃんを危険な目に合わせたくなくって五条先生に託したり、なにかあるなら言え(守ってやるから)って言っていたものなので……言葉にしなかったからこそ伝わらなかったと思うと、ここすっごくつらいし歯痒かったなぁ~~~~。好きな女の子が死んでしまったらって想像するだけで怖いに決まっているよ……(泣)
→(「分かってよ、」ねえ本当に分からないのって、くちびるを食んだ。)このロールでまず涙腺が崩壊しました。更に「呪いなんかじゃないよ、願いじゃない。祈ったんだよ、生きて行く中で御調にしあわせを見つけてって。」この言葉でとどめを刺され、素直に受け止められなくってごめんね……とPLは膝から崩れ落ちておりました。御調も呪いではなく祈りであることはわかっておりましたが、死にたがりだったからこそ受け入れられなかったんですよね……全部御調が拗らせてたせいで……(涙)
→この消え入りそうな「……ばか」にときめかない人間などいるのか?? はっきり言おう……絶対に居ないねっっ!!!!
→今までは御調に迷惑が掛からないようにと誰にも頼らず口を閉ざしていた燈ちゃんが、遠慮せず言葉をくれるようになったのがすごくすごく嬉しくて。こんなにも燈ちゃんが心を砕いて言葉を尽くしてくれているにも関わらず、けれど御調は無理だとばかり突っ撥ねて……これは御調の心の問題であるのでほんっっっとに、ただただ申し訳なく思ったおりました。まさしく悲しい思いばかりさせてしまったと振り返っては反省しきりなのですが、燈ちゃんがここまで心を砕いてくれたからこそ御調の心に変化が生まれたのは確かです。果ての見えない、追い駆け続ける恋はとてもとてもつらいことだったと存じますが、寄り添い続けてくださって、本当にありがとうございました!!!
- ――そして迎えた、2018年10月31日。彼からのLINEを既読したのは比較的直ぐで『お疲れ様!』『どこかで会う時間作れそう?』と直接おかえりを言いたがった。大学で行われたハロウィンパーティーには顔だけ出し「ごめん、用事出来た!」と飛び出してゆくものだから仕方ないのだけれど「えっ、まさか彼氏……?」「違うって言ってたけど、他は眼中にないみたいだよ」と肩を叩く友人等には後々小言でも送ることにしようと胸に決めたことは言わずもがな。此度の任務は地方のものだと聞いていたし、ひとまず時間を潰す目的で向かおうとしたのは東京駅近くの商業ビル。それも直ぐにメッセージの着信を知らせるバイブで方向転換をすることになった訳だけれど。『会う!』『今どこ? 私まだ駅ナカだから、お店にいるなら私が行くよ』とだけ返信しておけば、然程時間を空けず彼と会うことは叶ったに違いない。)御調!(あかるい笑みと共に手を振って彼の名前を呼ばうのも駆け寄るのもいつものこと。)おかえりなさい、とお疲れ様かな。 ついでにハッピーハロウィンってことで、トリックオアトリートって言っておいた方が良い?(小首を傾いで軽口を叩くのも、また。) (No.160)
- (やわらな笑みが素直に喜色を示して零れ落ちる。ふたりでアクセサリーを選ぶ時間は何だかひどくおもはゆさを煽るけれど、その分楽しんでしまおう。選んで貰ったベールはいつかのようにあてながら「どう?」と小首を傾いで同じ言葉を返し、はにかんで見せることもあった位だ。結局何方かを選べない強欲さは相も変わらず、ベールとブレスレットを手に取って会計を手早く済ませたなら、値札だけ外して貰って彼の元へと戻る。) (No.168)
- 嫌だよ、止めなくてもそれはずっと言い続けると思う。好きなんだもん、一緒にいたいって思うのは仕方ないじゃない。ひとりにしないで欲しいし、それでも“大丈夫”何て言えない。でもね、(一拍間を空けたのは、やわらな笑みを浮かべて見せたかったから。だって、考えるまでもなく即答できる。)だからって一緒にいないことを選ぶ理由にはならない。 もう、御調は私にとってしあわせになって欲しいだけのひとじゃないの。私をしあわせにしてくれるひとで、一緒にしあわせになりたいひとだから。(てのひらを強く押し付けて止まらぬ涕涙を拭う。普通のしあわせは何だか知らないけれど、欲しいのは彼と紡ぐしあわせだ。奇跡だ。例えこれからまた幾度も涙するとしても、数年を経ても尚変わらぬ気持ちがそこにはあった。震える声音には精一杯のおもいを込めて。) (No.176)
- ねぇ、御調。私ね、御調が思ってるより、きっと、ずっと我が儘だよ。――全部欲しいの。御調のことを責められない位。 だからね?良いじゃない。我が儘言って、欲しがってよ。それを無茶かどうか決めるのは、御調ひとりじゃないんだから。(多分、酷いのは彼だけじゃない。むすめもそうだ。その傲慢さを理解しながら、彼の前に向き直って真っ直ぐにその顔ばせを見上げる。)呪術師としての御調も信じてる。だから待つつもりでいるし、これからも「行ってらっしゃい」って言うよ。 けど、私は今こうして目の前にいてくれる御調久遠が好きだし、たいせつだと思ってる。だから「おかえり」って言って、帰る理由になりたい。ならせてよ。(夕暮れの橙がむすめの双眸の朱を塗り替えた。緊張で高鳴る胸をおさえるように空いた片手で深呼吸。次いで両手を伸ばして彼の両頬を挟むように捕まえられたら良い。だって、)信じてて、久遠。私と、あなたを。(世界にただひとりだけのとくべつなひと。そうとその顔ばせを引き寄せては爪先立って、額を合わせるつもりだったから。あわよくばキスを攫ってしまう位の心算で。) (No.178)
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――久遠は帰って来るよ、私におかえりって言う準備して待ってろって言ったんだから。ちゃんと迎えに来てくれるって言ってたもん。(それが、渋谷事変戦況報告に対するむすめの第一声。まだ泣かない。これから先、涙するのは彼の前でと決めたから。このこころを動かすのは、彼の姿をまた目にした時だから。守ってやりたいって、しあわせになって欲しいとこうのではなく、しあわせにしたいってわらってくれた。むすめはふたりで在ることを既に選んでいたけれど、彼はむすめに改めて考える時間をくれると言った。彼がむすめを信頼してくれたように、むすめも彼の言葉とおもいとを信頼する他ないだろう。ゆえに死亡判定の話をきいても尚、むすめの顔ばせから希望は消えなかった筈だ。決してこころが揺らがなかった訳じゃないけれど、託したあかりはまだ消えていないと信じている。ひとりを厭う癖、彼を待つ最後のひとりとなったとしても、交わしたおもいとその言の葉こそが彼をこの世へ留めるよすがとなるなら、どうかこのあかりを辿って帰って来て欲しいとおもっている。何もかもすべてを諦めないと彼には公言してあるから、そのナイフの封印には是を示しただろう。むすめにとって、それは彼の遺留品ではない。勿論、彼の所有物であるのならたいせつな品物であることに変わりはないけれど。彼は一度としてむすめに嘘は吐かなかったし、なればこそ彼はまだ生きていると信じられるから。頑ななむすめのこころを動かしたのだから、それこそ彼には責任を取って貰わないと。まだまだ彼に貰っていないものが沢山あって、受け取って貰っていないものも沢山あるのだ。彼と一緒に暮らす夢だってそう、クリスマスのイルミネーションの話だってそう、来年のハロウィンを恋人として一緒に過ごすのだってそう。その先の話は出来ていないけれど、彼の誕生日のことだって予定したいところであるし、そうだ、バレンタインだって一緒に過ごしたい。何にしてもその希望の応えはむすめの力量次第だと彼は言った。ならば。むすめにとって、渋谷事変はまだ続いていた。彼のいのちだけはうしなえないと、ふたりでのさいわいを諦められないと、彼に出会うまですべてを諦めてきたむすめの我が儘。それは、他の誰でもなく彼のことだけはぜんぶを欲しがった、強欲で貪欲なむすめの延長戦。)
(さて、その後の話を少ししておこう。彼の戻りが何時になるか知れぬが、もしそれが時間のかかるものであればのもの。むすめは彼に告げた通り、彼のいない世界の不幸を耐えられそうにないから直近のものだけ。渋谷事変直後ともなれば、むすめの卒業まで時間はある。つまり?――住まいについては一旦保留、むすめの将来は暫定的に宛がわれた事務職として高専に就職する予定に方向づけられる。彼がすぐに帰ってきてくれるならそれでよし、そうでもなければ彼のいのちが見つかるまで空いた時間のすべてをむすめは渋谷での彼の捜索につぎ込んで、その姿を探し求めたことだろう。躓き掛けても、この手を伸ばし続ける。さりとて帰る場所として、いいこにして待っていると告げた以上高専に戻って来ることも違えない。ゆえにむすめは看護の知識を用いながら、外での活動が無茶と止められてしまう時間ギリギリ以降、寝るまでの時間で薬学の知識を深め高専の手伝いを続けるつもり。原家族との邂逅の兆しは見えていないが、それこそ彼が帰って来てから考えよう。むすめのしあわせは彼の生と共に在ることは、既に彼へ伝えてあるから。いつか、あのひとたちには彼と一緒に会いにいけたらよい。恋人だと紹介して、叶うなら家族になろうひと。他の誰かじゃだめなひと。むすめが、唯一我が儘を伝えられるひと。彼と共にふたりで紡いだささやかな約束を胸に、ポケットの中にはカモミールジャスミンの入った古びたお守りを携え、むすめは彼をおもってその帰りを待っている。)
(彼が帰って来たら先ずはどうしようか。何時か彼がむすめにしようとしていたように、怒鳴るのもひとつかもしれない。けれど、きっとむすめは泣きわらうのだろう。「ちゃんと待ってたよ、ずっと」と戀い願ったこのこころを紡いで「遅すぎ、ばか」と減らず口を叩きながら「おかえりなさい、久遠!」って。死ぬかと思うほど心配したけど、むすめが好きだって、一緒に住もうって言ってくれたあなたのことを誰より信じてたよって。精一杯に両手をひろげて彼を包み、恋を謳って、愛をささぐから。どうか、あなたのかいなでこの震えるからだを抱き締めて、いつかのお返しに流れ落ちる感謝の涙を拭って、あたたかなその手でどうか私に触れて。とびきりの思慕も欲しいけど、今はそれよりも溢れんばかりの恋慕をちょうだい。彼の過去の女の子たちに、嫉妬をしてしまわぬように。私はあなたのとくべつ何だって、あなたが教えて欲しい。その声で、その笑顔で。私は、何度だって愛しいその名を呼ばうから。――だって、久遠。面倒で強欲で、傷のある私だけど。私が欲しいって言ってくれたのだから、私をちゃんと受け取ってくれるんでしょう?) (No.184)
→大学での燈ちゃんの交友関係だったり、生活だったりが垣間見えたの、めちゃくちゃ嬉しかったんですよ~~。イクスに攫われて青春を経験出来なかった燈ちゃんが学生を謳歌している姿を見られただけでも感涙ものなのですが、LINEが入った瞬間に友達よりも御調のほうを優先してくださるのも燈ちゃんにとって御調が特別であることを示してくださっているようですっごく嬉しかったんです。「御調!」って駆け寄ってくださるのもまた~~~もう恋人じゃん……って思ってました。これでまだ付き合ってないとか冗談でしょ……??
→だから燈ちゃんのそういうところが好きだって言ってるでしょ~~~~!!?(怒) 燈ちゃんにして欲しいコスプレ、いっぱいあったんですけど御調のことを吸血鬼って言ってくれたのでシスターしかないと思ったんですよ。聖職者とそれに反する者って組合せ、背徳的でよくないです?? ぜぇ~~~~ったい燈ちゃん、シスター似合うと思うので……来年のハロウィンはぜひ……ぜひ……!!
→一緒にしあわせになりたいひと~~~~!!(顔覆) これもうプロポーズの言葉じゃんって机に突っ伏しておりました……「もう、御調は私にとってしあわせになって欲しいだけのひとじゃないの。」から続く言葉がほんっっとに格好良くても~~先越されてしまったな~~と思ったものでした。女の子にここまで言わせるなんて御調お前……と襟首をつかんでやりたくもなりましたが、同時にしあわせにしてあげたいなと強く思ったものでした。本当にごめんね……(泣)
→燈ちゃんの好きな言葉はそれこそたくさんあるんですけれど、その中でも特にここでの一言が本当に嬉しかったんです。心もなにもかも、欠点含めて全部欲しいと迷いなく言い切ってくださる姿は本当に格好良くて、それでいてあたたかくて。頑なな御調をものともせず、惜しげもなく手を伸ばしてくださるお姿に「ここまで言ってくださるか……」とぷるぷる拳を握っておりました。燈ちゃんのお顔に夕陽が掛かる描写も、頬を包んで背伸びをする仕草も、ここアニメだったら絶対クライマックス……という気持ちで固唾をのんで見守っておりました。夕陽を浴びて赤く染まる燈ちゃんの瞳は、きっとどんな宝石よりも美しかったのだろうと思います。
→御調のラストは正直ほんっっっと~~~~に迷いました。どこかで語っているとは思うのですが、御調は術式的にも性格的にも長生きが出来ない性質ですし、加えて舞台は地獄と呼ばれる渋谷でしたので生き残れるとはとても思えなかったんですよねえ……しかしながら燈ちゃんからたくさんの想いをいただき、言葉をかけてもらって、漸く自分の名前を呪いではなく祈りと受け止めることが出来たので、今までのように死に急ぐことはしないだろうなと思ったんです。なので燈ちゃんが御調が帰ってくると信じて待っていてくれている描写は申し訳ない反面、絶対戻ってくるからな~~~~~っっ!!? と思わされずにはいられませんでした。エピローグでは結局生死不明のまま終わってしまいましたので、ふたりの顛末は神のみぞ知るといったところでございますが、燈ちゃんが前を向いている限り未来は明るいものであると信じております(どの口が言うか、と突っ込み入れられそうですが……)希望のある最後を描いてくださり、本当にありがとうございました!!!