穿月桐静〆 ♦ 2021/02/11(Thu) 23:22[122]
(迷った末に何も言わなかった。何も言わないことがせめてもの報いだと思ったからだ。ただゆったりと瞳を細めて、「そっか」と日常の一部にしていく。いつか、こんな傷にも踏み込める日が来るのかわからないけれど。今は、りんごを剥いて分け合うくらいのぬるま湯に浸かっていよう。適温だと思ってくれるならそれでいい。)ほんと?よかった。なんか変なものに目をつけられててもいけないしね。うちの周りは山だけど、電車乗れば街まで出れるし、……これやっていいやつ?捕まらない?(自然と差し出しかけたリンゴに一旦考えるも、最終的には彼女のご随意のままに。頬張った姿を見るだけで満足げな表情をして見せるんだろう。)呪力は性質みたいなものだし、学はこれから与えられて然るべき。人間、ぶち込まれたら案外順応するしね……まぁ嫌なことは嫌だって言ってくれると嬉しいかな。……どっちかっていうと旧家かなぁ。五条先生の所に比べたら全然だけど。(遠いところを見つめる瞳には変わらぬから笑いが付随し、家についてはへらりと事実を述べるのみ。「そうそう、別に俺がすごいわけじゃないし。」案外坊ちゃんで嫡子で跡取りの男はそうやって笑うのだ。)……変な扉開いたら嫌だからやめよう?普通に気にしないでいいからね?というか気にしないで?お願いだから。(そうしてまたこうやって、なんでもない問答を繰り返して。どうか一緒にいられればいい。何年先でも。そう思うのは我儘だろうが。)好きなように呼んでよ。……君が自由にしているのが、俺は好きだよ。(そう思うのだって本当だから。どうか2人の倖いが、できるだけ重なっていますようにと、祈らずにはいられないのだ。)