御調久遠〆 ♦ 2021/02/04(Thu) 00:12[76]
せめて秋田犬じゃね? ある。つっても筋っぽくて固えし喰えたモンじゃねーけどな、すげえヤな顔されたのは憶えてるわ。記憶とか諸々解っちまうからコッチのほうが気分悪ぃってのによ。(実践では呪詛師に使ったことが一度あったくらいだが、幾ら味覚がないとはいえ人肉も中々堪える。「オマエはヒトに使ったコトあんの?」とはささやかな好奇心から。たまにはこんな会話だって悪くない。)ゲームとか漫画読むって楽しいか? オレも阿閉みてーになんかしら興味持てるもんがあったらゴロゴロ出来たかもな、逆に。オレは躰動かしてるほうが暇が潰れるからそーしてるってだけで、別に真面目ってワケじゃねーしよ。(暇潰しが訓練になっているのは単なる偶然だと思い至れば可笑しなものだと笑みも滲む。退屈を問う音には思案貌で腕を組んだ。)特級とヤり合ったことなんざねーからなぁ、どうなるかね。けどオレが愉しいなんて感じたら、そりゃたぶん死ぬ時なンだろーよ。たぶん。 あ?別に笑わねーよ、誰かに感謝されてえってのも立派な動機じゃねーか。つってオレにゃ理解は出来ねえけどな。(笑いはしないが、けれど自分とは異なる考え方であるとは思う。再び自販機に寄りかかれば、何の味もしない、けれどもほんのりレモンの香りを感じさせる炭酸水を呷る。)どんな呪術師になんて理想はねえよ。呪いが居りゃあ祓う。ンでいつか強え呪霊とヤり合えたなら、そン時に相討ちでもなんでもイイから充足感の中で死にてえ。オレはそんだけだかンな。(いつも死ぬことを考えているわけじゃない。けれどいつでも黄昏は死を見据えているから、理想もなにもあったものじゃない。軽い口調で言う内容にしては重いそれを、なんてことのないふうに口にする。ひとたび座り込む後輩を見遣っては、不敵に笑った。)そーいうオマエは? たくさんの人間に感謝されるヒーローみてえな呪術師になりてえの?それとも、オマエを認めてくれるたったひとりが欲しいだけ?