七竈王哉〆 ♦ 2021/01/26(Tue) 00:49[54]
お前はいっつも一言余計なんだ、 よっ!(少し強めた語尾と共にローキック。然程威力はないだろうけども。俺はいつでも二枚目だろうがと告げるのも、気の置けない同輩同士の戯れだ。平素人間関係が壊滅的に陥ることだって多い男にとって、裏表なく接してくる後輩は存外貴重な存在である。「いやお前が何か考えてたら今頃雪降ってんだろ」「うわ微妙~~~!」とこれまたぽんぽん応酬を続けながら、言葉と同様軽いノリでこちらもパシッと一発拳をお返し。ローキックに引き続き、今度は肩パン。)あるわけないっしょ、こういう時は後輩が先輩敬うのがセオリーよ。これテストに出るから覚えときな。……つーか結婚?はあ~?(投げかけられた唐突な問いに、潜めた眉間は不快ではなく単純な驚きだった。何も考えていないようでその実何も考えていないだろう後輩から、こうした話題が出ることも珍しい。これが曰く最近いろいろ考えてることかと納得しながら、返す言葉は端的だった。)ねえよ。(それから続ける。)嫁さんもらっても、すぐ未亡人にしちまったら可哀想じゃん。(――いつか聞いた話だ。呪術師は、未婚が多いのだという。理由は多々あれど、まあ気持ちは分からなくもない。どこぞかの最強の男ではあるまいし、いつだって死の付き纏う身には縁のない話だと――一瞬伏せた双眸をすぐに上げ、)なんちて。でも結婚願望ねえのはマジ、将来俺は俺だけのハーレム作る予定だから。そういう隣は?ガキには手出すなよ、後輩が実刑喰らったとかシャレになんねえから、さ……。(冗談めかして言葉を続ける頃には、平素の飄々とした笑みが再び顔に宿っていただろう。続けて話題に出すのは、言わずもがなで彼とよくいる少女のことだ。ちなみに七竈は、彼女をまだ小学生かそこらだと思っている――という余談を交えつつ、他愛ない会話はきっともうしばらく続く筈。)