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そう言えば前に聞けてなかったけど、御調はどんな香りが好きとかあるの?

今波燈 ♦ 2021/01/17(Sun) 23:29[26]

(高専内で過ごすようになって、数日。夜には安眠を誘うネロリをくゆらせ、日中はジャスミンを纏う。マグカップに落とした一滴が波紋のように広がるのは見ていて楽しいけれど、何だか使うのが勿体無くて適量よりも少なく使ってしまうのはむすめの癖のようなものだった。それでも、Xの中にいた頃よりもずっとずっとむすめの顔ばせはおだやかで晴れやかなものだったに違いない。宛がわれた自室で過ごすのも、出歩くのにも抵抗がなくなって来たのはむすめに自由をゆるしている現状のおかげと言えよう。だからこそ、今日だって自室で寝て過ごすのが勿体無くて、外へと足を踏み出す。通えていない高校での遅れを取り戻そうと学習のための資料を取りに自室の外へ出ただけであって、別に彼を探してる訳じゃない。断じて。言い訳かも知れないけれど。)――あ。 ……御調!(声を張り上げて、見掛けた彼を捕まえに走る。逃げられてしまえばそれまで、追い掛けるつもりもなければ追い付ける自信もないが、もし捕まえることが叶えば口を開こうとして言いよどむむすめの姿が見られたことだろう。)……いや、大した用事がある訳じゃないんだけど。 もし暇なら、前に言ってた訓練?なりハーブ園を見に行けたらと思って。(本当は、授業風景を見に行ったって良かった。そうしなかったのは、彼の意図せぬ時に覗き見ないようむすめなりに気遣った結果である。――もう一度、彼から拒絶されないために。)

御調久遠 ♦ 2021/01/18(Mon) 13:47[28]

(同級生の数が少なければ、協調性の欠片もない男が独りでいることは多い。こみ上げる欠伸を噛み殺し、ミネラルウォーターを飲み干したペットボトルをリサイクルボックスへと放り投げた。少女たちを保護してからというもの、護衛の任があるからか授業の回数も減っている。ゆえ躰が鈍ってはたまらないと必然的に運動場に足を運ぶことも増え、今日びもそこへ向かうつもりであったのだが。)イマナミ。(逃げるつもりもないゆえ呼ばう声に歩みを止めたなら、こちらへと駆け寄る少女の名を紡ぐ。言い淀むような姿を見遣れば訝しそうに首を傾ぎもしたが、誘いにはいつかの言葉を憶い出し「ああ」と相槌を打って。)そういやンなコトいったっけな。 オマエ訓練見たところでよくわかンねえだろーし、ならハーブ園でも覘くか。ついでに収穫もするかな。(今ハーブ園で育てている西洋ハーブはローズマリー、タイム、カモミール、セージ。運動場へと向けていた足の行き先を高専の一部を借りて作ったハーブ園へと進路を変え、意図を告げたなら歩き出す。とはいえ運動場からさほど離れていないところにあるゆえ、さほど時間も掛からずたどり着けるだろう。)そーいやこの間漬け込んだハーブチンキがあンだけど、持って帰るか?(少女が多少なりアロマや精油に興味があると踏んだうえでの問い。伺うように少女を見遣った。)

今波燈 ♦ 2021/01/18(Mon) 19:27[30]

(随分とこの声にも慣れたと思う。視線だってそう。怯えの色は含まず、乗せるのはためらいだけ。どうやら記憶を呼び起こすのには成功したらしいと知れば安堵するように胸元の前で両手を重ね合わせつつその顔ばせをやわらげて。)分かるかもしれないじゃない……それに、出会い頭に御調何て言ったか覚えてる?見て自分で安心か判断しろって言ったんだよ。それとは違うの?(むすめなりの矛盾を口にしてやや不満げな視線を流す。それでも足取りは素直に彼の後について進み、目的地たるハーブ園では「何を育ててるの?」と問うる言葉も慎重に紡いで。)折角だし貰って帰ろうかな、おすすめの使い方とかってある? あっ、お礼になるか分かんないけど、収穫とか手伝えそうなことがあれば……いやでも、私が触っても平気そうなことってありそう?(良かった、調べておいて。恥ずかしいから、ぱちりとまたたいたのちの返答は遠慮を見せないことで安堵を覆う。投げかけた問いは二重にも三重にも意味を持つけれど、そのどれと彼が受け取っても構わなかった。そうと屈んで両膝に両手をおいたまま、目の前にある植え込みを見つめる。詳しくはなくとも、落ち着いて眸子に映せば幾つも種類が存在することだけなら見つけられるはずだから。)すごいね、何種類もあって。私はこういうの詳しくないから、育てるのも加工するのも訳わかんなくなっちゃいそう。御調は当たり前みたいに言うのかもしれないけど。

御調久遠 ♦ 2021/01/18(Mon) 22:59[31]

そりゃもう証明してンだろ。 それにひとりで訓練してるトコなんざ迫力もねーし、見せモノとしちゃイマイチだろーよ。(或いは運動場に誰かいれば組手の相手を申し込むことも出来るが運に頼るなんて真似はしたくない。不満げな眼差しをみとめてはまた今度なと告げるようひらひらと手を振ってみせて、「西洋ハーブだはローズマリー、タイム、カモミール、セージがイイ感じ」とすらすらと答えを述べていく。)レモングラスとローズマリーのブレンドだから、無難に風呂に入れンのがイイかもな。敏感肌とかでもないンなら化粧水とかボディクリームに混ぜンのもアリ。 ……手伝い?オマエ、手先って器用なほう?(ハーブの収穫に関しては初心者でも出来るものが多いゆえ問題はないのだが、念のための確認をひとつ挟む。もっとも不器用だと言われたならば種類別にハーブを纏める手伝いをしてもらうつもりである。此度育っているものはいずれも見掛けが異なるゆえに判別もしやすいであろうと屈んで植え込みを見つめる彼女の背を見ながら、その肩をトンと叩いては園芸用の鋏を手渡した。)ガキの頃から見てりゃイヤでも憶えるっての、それに西洋ハーブはわりと見た目違ってわかりやすいかンな。 ちなみにコレがローズマリーとタイム。(少女の隣に並ぶように男も屈んだなら、ハーブの品種を紡ぐと共に実物を指差して。)収穫方法はこう。ふたつとも枝ごとに収穫するイメージで切ってくれりゃいい。それぞれ枝3本分取ってくれりゃ十分だからよ。(手本としてそれぞれひとつずつ切って実践して見せながら、あとは彼女に委ねた。恐らく初めてのハーブ収穫となるだろう少女のようすはそのまま隣で見守るつもり。)

今波燈〆 ♦ 2021/01/18(Mon) 23:43[33]

……ああ言えばこう言うのって屁理屈って言うんだよ。知ってる?(そのままそっくり返ってくる台詞はみずからを棚に上げてのせめてもの反論だった。見世物と思って願い出たつもりはなかったけれど、確かに彼からしてみればそうなるだろうと得心すればそれ以上の不服はあらわれない。問いの答えの行く先を辿るように視線はひとつひとつのハーブに向いてひとつ頷く。)すぐ肌は赤くなっちゃう方だから、お風呂に入れようかな。 因みにそれ、御調もお風呂に入れてるの?(屈み込んだ姿勢のまま見上げるように彼の方へと目線を向けて、小首を傾いで見せる。是が返るようならおもはゆさが走ることもあろうが、紡がれた確認には刹那のためらいを見せたのち。)……普通……?(疑問形ではあるが、どちらとも言えないのが正直なところ。その証拠に渡された鋏を手にしたなら、見様見真似で相槌を打ちながらひとつずつ切ってみる。最初は恐る恐る、次いで少しすれば慣れたかのようにゆっくりながらも丁寧に刈り取ることは出来ただろう。調子に乗ったことで葉に人差し指を引っ掛けて、紅を一筋作ったことを除けばであるが。しかし、それも然して気にすることでもあるまい。反射のように指が引けたことこそあれ、思わずくちびるに引き寄せて食んでしまえば痕だって土に塗れて消えてしまうだろうから。そんなことよりむすめが大切だったのは「あ、出来た!」と誇らしげにも嬉しそうにもはにかんで、彼に初めての成果を差し出しつつ「どう?」何て様子を窺って見せるまでのワンセットの方。)御調にとってハーブは身近な存在なんだね。でも、やっぱりすごいと思うけどなぁ。分かりやすいのとか分かりにくいのとか関係なく、分かるんでしょ?(小さい頃。一拍間をあけて、当たり障りなく思う事実だけを口にする。大事に育まれているいのちのかけらをそっと双眸に焼き付けて、今しばらく彼と平和なひとときを過ごすことにしよう。)

御調久遠〆 ♦ 2021/01/19(Tue) 22:55[37]

へえ、そーいうの気になンだ。 入れてるっつったらドキドキしちゃう?(ハーブチンキを自作しているくらいなので当然そういう用途に使うことは多い。ただ使っているとだけ言えばいいものの、揶揄うような口吻になってしまうのは相手が他ならぬ少女であるからなのだろう。普通と言いながらも存外器用にやる姿を見れば感心したように双眸を瞠りもしたが、一部始終を見届けていたからこそ怪我を負ったこともわかる。とはいえ嬉しそうな声を聞けば中断するのも憚られて、成果の問いへは「こンだけ出来りゃ重畳」と褒めるに留めた。まともに言葉を掛けられたのはきっと、収穫がすべて終わってからのことだろう。)そりゃあな。つっても専門はハーブってより薬用植物のほう。この間見に行ったヤツみてーな。(東洋のものを比較的早い段階で覚えてしまったがゆえ、退屈しのぎに西洋のものもついでに覚えたというだけのお粗末な理由だった。大したことじゃないと興味薄そうに肩を竦めつつ、不意にてのひらを少女へと向けたなら。)それよかホラ、さっさと手ぇ出しな。 切ったンだろ、さっき。御見通しなんだよ。(たかが傷ひとつ、されど傷ひとつ。傷口をみせるよう要求をいれるも、万が一でも逆らうようなら強制的に手首を掴んで指を開かせてしまおうか。医療ポーチに常備している手製の傷薬を患部に塗ってから、安物の絆創膏で蓋をする。有無を言わせるつもりは ない。)ンじゃ、チンキ渡すついでに手伝ってもらった礼だ。ハーブティーでも淹れてやるよ。 ついてきな、イマナミ。(いつもの如く傲慢な態度で次なる誘いをかけて、すぐ傍のガーデンハウスへと案内しよう。今し方収穫したばかりのローズマリーやカモミールで作ったフレッシュハーブティーでも飲みながら、いまひととき穏やかな時間に浸っていよう。)

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