御調久遠〆 ♦ 2021/01/19(Tue) 22:55[37]
へえ、そーいうの気になンだ。 入れてるっつったらドキドキしちゃう?(ハーブチンキを自作しているくらいなので当然そういう用途に使うことは多い。ただ使っているとだけ言えばいいものの、揶揄うような口吻になってしまうのは相手が他ならぬ少女であるからなのだろう。普通と言いながらも存外器用にやる姿を見れば感心したように双眸を瞠りもしたが、一部始終を見届けていたからこそ怪我を負ったこともわかる。とはいえ嬉しそうな声を聞けば中断するのも憚られて、成果の問いへは「こンだけ出来りゃ重畳」と褒めるに留めた。まともに言葉を掛けられたのはきっと、収穫がすべて終わってからのことだろう。)そりゃあな。つっても専門はハーブってより薬用植物のほう。この間見に行ったヤツみてーな。(東洋のものを比較的早い段階で覚えてしまったがゆえ、退屈しのぎに西洋のものもついでに覚えたというだけのお粗末な理由だった。大したことじゃないと興味薄そうに肩を竦めつつ、不意にてのひらを少女へと向けたなら。)それよかホラ、さっさと手ぇ出しな。 切ったンだろ、さっき。御見通しなんだよ。(たかが傷ひとつ、されど傷ひとつ。傷口をみせるよう要求をいれるも、万が一でも逆らうようなら強制的に手首を掴んで指を開かせてしまおうか。医療ポーチに常備している手製の傷薬を患部に塗ってから、安物の絆創膏で蓋をする。有無を言わせるつもりは ない。)ンじゃ、チンキ渡すついでに手伝ってもらった礼だ。ハーブティーでも淹れてやるよ。 ついてきな、イマナミ。(いつもの如く傲慢な態度で次なる誘いをかけて、すぐ傍のガーデンハウスへと案内しよう。今し方収穫したばかりのローズマリーやカモミールで作ったフレッシュハーブティーでも飲みながら、いまひととき穏やかな時間に浸っていよう。)