さて、次の任務なんだけど――……。あの子と一緒に、買い物に行ってくれる?
それから、もし何処かに出掛けたいって希望があったら、その都度護衛をよろしく。
何が起きるかわからないしさ、ちゃんと守ってあげるんだよ。 」
X[イクス]から囚われのお姫様を奪還して、無事に昇級試験は終了――とはいかなかった。
どうやら試験はまだ終わっていないらしく、続けて命じられたのは高専にしばらく身を置くことになった彼女の護衛だ。
相変わらず思うことはあるけれど、任務と言われれば従うしかない。
――でもその任務が外出の付き添いって、一体どうなんだ!?
何も心配しなくていいからね。ここには僕がいるし、彼もいる。
君は安心して、日常を楽しんでくれればいいからさ。 」
X[イクス]を離れた私は、どうやらしばらく呪術高専という場所に保護されるらしい。
これから先のことなど何ひとつわからないし、不安がないと言えば嘘になる。
だけど彼がまた私を守ってくれると言うのなら、その不安も少しは消える気がした。
これは、クリスマスから数日後の出来事。平和な日常の話だ。